ご家庭の水道管は大丈夫ですか?

2005年2月1日

●水道水に溶け込む鉛にご注意!

現在の給水管は主に塩化ビニールやステンレスが使用されていますが、鉛管(鉛の水道管)が禁止される1987年までのあいだ、加工が容易な鉛は給水管の主な材料として使われてきました。

マスコミ等でしばしば取り上げられていますが、この鉛管がクセモノ。鉛管を通った水には微量ながら鉛が溶け出しています。この鉛という物質は体内に入ると排出されずに蓄積される化学物質。大量に摂取すると、成人は神経系障害、貧血、頭痛、食欲不振、子どもは知能障害を引き起こす可能性があると言われています。

今のところ日本では水道管から溶け出した鉛による発症例は報告されていません。けれども鉛は体内に蓄積される物質です。蓄積された鉛が人間の体が許容できる量を超えてしまうと様々な症状が起こる可能性もあります。

世界保健機構(WHO)と厚生労働省が定める水質基準の鉛濃度は0.01mg/リットル。ある自治体がおこなった鉛管から流れ出す鉛濃度の調査によると、流水についてはこの基準値を上回る鉛濃度が検出されることはありませんでしたが、停滞水(朝一番に蛇口をひねったときに出てくる水や頻繁に使用していない蛇口の水)の一部では基準値を上回る数値が検出されました。

●鉛管の取替えをお早めに!

比較的最近建てられた建物で給水管に鉛が使われていることはありませんが、1987年以前に建てられた建物では給水管に鉛が使われている可能性があります。

厚生労働省の通知によって各地で水道用鉛管の撤去工事が進められています。各ご家庭の敷地内にある給水管は個人財産の一部になるため、ご家庭の給水管の取替えにかかる30万~50万円の費用は自己負担になってしまいます。
(鉛管の取替え工事費用については自治体ごとに補助金や低利貸付を行っている場合もありますので、お住まいの自治体にお問い合せください)

FCサービスではなるべく早い段階での鉛管の取り替えをオススメしていますが、それまでの間は鉛の溶け出している可能性の高い朝一番の水(バケツ一杯程度)は飲み水としては使用しないようにしてください。

「うちの水道管は大丈夫?」と少しでも気になることがあればお気軽にお問い合せください。水道水の鉛濃度測定や工事御見積も随時うけたまわっております。

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